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田中 忠夫; 小川 弘道
Proceedings of the International Workshop on Distribution and Speciation of Radionuclides in the Environment, p.278 - 284, 2000/00
土壌や岩石に吸着したAmの存在形態の時間に伴う変遷について検討するため、0.25~1300hの間で下北地方の段立堆積層(凝灰質砂,凝灰岩,岩石)に吸着されたAmをCa+K水溶液(A液)及びNHOH・HCL+KCO水溶液(B液)で逐次抽出し、その割合からAmの存在形態の変化を推察した。堆積物試料に対するAmの吸着は、1h以内で平衡吸着量の90%以上に達する速い反応であることがわかった。また、0.25~1300hの吸着時間では、A液で抽出されるイオン交換的に吸着したAm,B液で抽出されるFeやMnの水酸化物等と結合したAm及び未抽出のAmの割合の変化は小さく、Amの存在形態の大きな変化はみられなかった。これらの結果から、Amの存在形態は、時間の経過に伴って徐々に変化するのではなく、並行して進行する複数の吸着メカニズムによって支配されていることが明らかになった。
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PNC TJ1636 95-001, 42 Pages, 1995/03
本研究では、硝酸セリウム水溶液の液滴が脱硝反応を伴いながら、二酸化セリウムの固体粒子に変化する造粒過程を解明するために、周囲空気温度および試料中のセリウムの初濃度が液滴の温度、形状、組成の時系列変化、粒子内部の微視的構造、反応時間に与える影響を明らかにした。実験は懸垂法を用い、試料の初濃度は10g/lから400g/l、周囲空気温度は423Kから723Kの範囲で行った。熱電対の先端に試料を懸垂させ、これを高温気流中におき、試料の温度変化を測定した。また、これを高速ビデオで撮影し、その形状変化を観察した。組成の変化は、試料を反応途中で急冷した試料を純水に溶解させ、その溶液の硝酸イオン濃度をイオンセンサで測定することにより求めた。また、電子顕微鏡により粒子外部および内部の表面を微視的構造を観察した。脱硝による発泡開始および終了時間、外皮の形成終了時間は、形状変化と組成変化の実験データから測定した。硝酸セリウム液滴の造粒過程には、予熱段階、蒸発段階、発泡段階、造粒段階の4つの段階が存在する。温度、形状、組成の各時系列データは非常によく対応しており、温度データのみで造粒過程に置ける試料の状態を把握できる可能性がある。試料初濃度の増加に伴い、温度の上昇割合は急激となり、発泡開始および終了時間、外皮の形成終了時間はいずれも短くなり、生成する粒子径は大きい。また、周囲空気温度約573K以上では、その増加に伴い脱硝反応が活発化し、生成粒子は硝酸の残留割合が低く大部分は二酸化セリウムとなる。その粒子構造は結晶構造に近づき、粒子の強度も強い。また約573K以下では脱硝反応は緩やかで発砲開始および終了時間、外皮の形成終了時間は短くなり、生成粒子には水分および硝酸分が残留する。また生成粒子は粘性をもち、水に可溶である。